経営計画・事業計画

クロス分析で戦略・戦術を練る

2017/05/09

クロス分析で戦略・戦術を練る

 

前回より、「戦略・戦術をつくる」のテーマに、策定した方針・目標に向かって具体的な作戦を練っていき、3つの方法から掘り下げていけるということを書きました。

 

3つの方法を、復習しておきますと、

①課題や方針から掘り下げる

②SWOT分析のマトリクスから掘り下げる(クロス分析)

③市場とサービスのマトリクスから掘り下げる(アンゾフの成長ベクトル)

になります。

 

今回は2つ目の「クロス分析」または「クロスSWOT分析」について書いていきましょう。

 

クロス分析の手順

12回目「SWOT分析ってなに?」のところにありました『SWOT分析』を用いて、戦略・戦術を練ります。

 

外部環境である「機会」と「脅威」、内部環境の「強み」と「弱み」がクロスしたところで何ができるか、何をしたいかということを上げていきます。

 

それぞれのクロスしたところについて解説すると、

 

①「強み」によって「機会」を最大限に活用するために取り組むべきことは何か?

②「弱み」によって「機会」を逃さないために取り組むべきことは何か?

③「強み」によって「脅威」による悪影響を回避するために取り組むべきことは何か?

④「弱み」と「脅威」により最悪の結果となることを回避するために取り組むべきことは何か?

 

ということを頭において練っていきます。

 

クロス分析事例

例としてとある飲食店A店について取り上げてみたいと思います。

A店では、現状分析をおこなったところ、次のようなSWOT分析が作られました。

 

 

このSWOT分析を元に、A店では次のようなクロス分析をおこないました。

赤字で書いてあるところが戦略、戦術となりますが、何と何を組み合わせてそのような戦略・戦術が出てきたのか(思いついたのか)わかるように内部環境に数字を、外部環境にアルファベットを付して、明記おきます。

 

赤字の数字とアルファベットの横に書いてある内容が戦略となり、矢印(⇒)については、より具体的な戦略に対する作戦である戦術となります。

このアイディアは、実現可能かどうかは関係なく、思いついたことをどんどん出して、書き出していきましょう。

 

アイディア出しは1人でも構いませんが、複数人でおこなうと、より違ったアイディアが出てきてバラエティに飛びます。複数人で行うときの注意は、その内容が少しおかしくても批判はすることなく、受け入れることが重要です。そして、人が出したアイディアに上乗せしてアイディアを出していくこともOKです。(ブレーンストーミングの手法です)

 

ただし、ここで出したアイディアをすべて採用する必要はありません。戦略・戦術としてやっていこうという取捨選択や優先順位をつける必要が出てきます。

 

そして、出てきたアイディアを書き出して残しておくと、翌年以降計画を策定するときに、場合によっては年度の途中で新たな施策を考えるときに参考になります。

 

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