成年後見人制度の申請に関する流れや注意点
2017/12/16
成年後見人制度の申請に関する流れや注意点
前回より成年後見制度の申請について実体験を書き始めました。
成年後見制度は、「後見・補佐・補助」の3区分がありますが、細かい違いなどについては、法務局のホームページや前回参考として紹介した「成年後見申立ての手引」等を参照ください。
今回は、成年後見人制度申請に必要な書類や気を付ける点等を書いていきたいと思います。
まずは必要な書類のことから書きましょう。
用意しなければいけない書類はたくさんある!
用意しなければいけない書類を列挙しますと次のとおりです(ご自身で申請する場合は、上記手引きやホームページをご確認ください)。
管轄の都道府県によって書式が違うことや提出書類が異なることがありますので、事前に確認をしたほうが確実です。
申請のフロー
後見人として認められるまでのフローを簡単に書きますと次のような形になります。
必要書類を集めることや記入して作成するのに早くて1週間くらいです。が、病院の診断書が意外と時間かかります。特に大病院の場合ですと、3~4週間かかるケースもざらのようなので、思い立ったら、早く動き始めた方がよいです。
提出した書類を元に、後見人候補が家庭裁判所で調査官と面接し、最終的に「後見・補佐・補助」の決定が下されます。被後見人と一緒に面接のようですが、体調が悪いとか認知症で外に連れ出すのが困難ということであれば、後見人だけの面接でとりあえずは済むようです。(私の場合はこれにあてはまりました)
ただ、被後見人が面接に出ず、審査で判断が難しい場合は、被後見人と面接が別途設定されるようです。
申請時の注意ポイント
私が申請する際に機になった点を記していきます。
1.書式の調達から認定されるまで少なくとも3ヶ月はかかると思った方がよい
当初は、2・3週間くらいで書類そろえて、認定されると思っていました。
上記にも書きましたが、書類調達や作成で3~4週間かかります。面接日程にもよりますが、面接後の審査期間は、東京では1ヶ月半は見ておいてくださいとのことでした。
2.医師への診断書の入手には時間がかかる
診断書については、認知症の治療で通院していた病院へ依頼をかけますが、私の父の場合は大病院でしたので、診断書の申込するのにも1時間以上待たされることもありました。
また、通常、診断書は本人が申請するものと位置づけられ、本人が申請にこないと出さないという決まりがありました。
依頼人が異なる場合は、①委任状を書いてもらう ②親子(親類)関係を示すものの用意が必要とのことで、私の場合は②として戸籍謄本を用意しました。
仕事の合間に病院に行って依頼することや、関係を示す書類がないからもってこいと言われるなど、病院での診断書取得が一番難航しました。
上述したように、3週間から4週間はかかりますと案内がありますので、用意し始めたら初めに申請をした方が無難だと思います。
3.家庭裁判所での面接日程も早めに設定するのがよい
こちらも行けばすぐに対応してもらえるものではなく、空き状況によっては先延ばしになってしまうこともあります。私の場合は、2週間先から空きがあるとのことでした。
また、東京の場合は、面接日の4営業日前までに書類一式を送付・到着させておかなければいけませんでした。
病院に依頼する診断書の取得時期に目途がついた段階で、面接日程を設定した方がよいでしょう。
自分で動くのが難しい場合や、よくわからず面倒ということであれば、お金はかかりますが行政書士や弁護士に頼むことができます。
費用対効果を考えて、自身でおこなうのか、外部に頼むのか検討された方がよいと思います。