経営計画・事業計画

経営理念は必要?

2017/02/14

経営理念は必要?

 

前回まで2回にわたり、経営計画をつくるメリットとデメリットを確認してきました。

今回は経営計画を作り始める上で、1番最初にやることになる「経営理念の確認」の『経営理念』について少し書いていきたいと思います。

 

「経営をしていくならば理念を作りましょう」と機会があるごとにお客様や起業仲間に話しています。

特に、起業したばかりだとか経営を引き継いだばかりということであれば、なおさら最初の気持ちを理念という形で残しておくのは有効だと思います。

 

経営者の想うところが理念

経営者は、会社や事業に対してさまざまな想いを持ちながら携わっていることと思います。

この『想い』が『理念』なのです。

 

その想いはお金を稼ぐということが中心という方もいるかもしれませんし、お金を稼ぐこと以外に持っている方もいらっしゃるでしょう。

お金を稼ぐという話の前に「商品やサービスを提供する上で何か価値あるものを提供したい」「こんな世の中を作っていきたい」などと想っていることがある思います。

 

一般的に、経営理念というときは、お金を稼ぐ話だけというより、心や精神的な面のことに重点を置いていることや、稼いだお金を投じてこんな理想的な世界を作りたいなど、商売の損得ではない部分にあるといえます。

 

当然、生活をしてかなければいけない、少し贅沢をしたいということでお金を稼ぐことは必要ですが、経営者にとってお金は想いを達成するための手段でもあります。

お金は、その『想い』の実現に向けて動いていくとき、ついてくるものとも考えています。

 

なので、お金を稼ぎたいということだけで経営をしていると、事業がうまくいかなくなるとすぐやめてしまったり、長く続かないということになってしまうのです。

 

 

ところで『経営理念』を作っていますか?

文字で見える形にして日々確認している方もいれば、たまに思い起こすという方もいるでしょうし、これまで考えたこともないという方もいるでしょう。

 

 

経営は何年、何十年も続くものですし、事業承継すれば何百年と続いていく可能性もあります。

 

そして、ずっと続けていくにはどうしても変えたくない、変えてはいけない経営の根幹部分があると思います。

それが、経営や事業に対する『想い』であり、『経営理念』や『企業理念』というものになります。

 

 

理念は、これから企業や事業を成長させていく上で重要な役割を果たしてくれます。

 

自分への宣言であり、従業員や取引先・お客様、地域住民など周りの方(格好良く言うとステークホルダー)に対する宣言でもあります。

従業員がいれば同じ方向に向かっていくための意思統一のツールとしても役に立ちます。

 

経営理念の最も重要な役割とは

が、それ以上に重要な役割を持っていると思います。

 

経営をしていく上では、困難や不振、迷いに陥る時があります。

その時に、『なぜこの事業をやっていたのか立ち返る場所』であり、重要な判断をするときの『価値基準』となります。

 

いわば「お守り」のような存在と言えるでしょう。

 

 

経営理念を作ることで、長く続く経営の土台作りをしてみてはいかがでしょう。

 

 

(参考)関連用語

※企業理念と経営理念の違い

ほぼ同じ意味であるが、細かく分けると

・企業理念・・・創業者または初代の想い

・経営理念・・・その時代の経営者の想い

 

 

※経営用語の意味(大辞林より)

・指針:取るべき態度や進むべき方向を示す方針。

・規範:行動や判断の基準となる模範。手本。

・社是:会社・結社の経営上の方針・主張。

 

※行動規範は、理念を行動ベースに置き換えたもの

 

 

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