経営目標を設定する
2017/04/25
経営目標を設定する
前回までの3回は、経営方針を立てることについて書いてきました。
この方針に基づいて具体的な戦略や戦術を立てていきます。
が、その前に。
立てた方針に基づいて事業を進めていくと、ある時点でこうなっていたい、こんなことしていたいという目安が出てくる、または希望が出てくることでしょう。
この目安や希望が「目標」、いわゆる『経営目標』と言われるものとなります。
経営目標の設定のポイント
経営目標は、経営方針を進めていく中で、ある時点での売上高や利益額など「定量化したゴール」と、こうなっている、こうなっていたいというような「定性的なゴール」を設けるとよいです。
また、この段階では、「事業が成立すること」や「理想とする姿」を元に考えていきます。できれば3年後や5年後までの毎年の目標を設定しておくとよいでしょう
目標設定をするときのポイントとしては、
①事業成立のためにまたは成長していく中で、どのくらいの売上や利益が必要か。
②理想的な姿になるには、どのくらいの規模にならなくてはいけないのか
③数値以外の具体的な姿がある場合はその姿はどのようなものか
等があげられます。
定量的指標
経営目標として設定する主な定量的指標としては、
・目標売上高:全社売上高、事業別売上高、店舗別売上高など
・目標シェア:商圏内シェア、業界シェアなど
・目標利益:営業利益、経常利益、営業利益率、経常利益率など
・その他:出店数、顧客数など
数値目標を設定すると、クリアしたかどうかがはっきりわかります。
定性的指標の設定
定性的な指標としては、方針の時にお話ししましたBSCの視点を元に考えていくとよいでしょう。
例えば、
・財務視点:新規顧客を獲得するために、新しい~業界で顧客を獲得する、~に進出する
・顧客視点:顧客満足を高めるために、~をする、従業員満足を高めるために~をおこなう
・業務プロセス視点:品質を高めるために~をおこなう、コスト削減のために~をおこなう、納期を短縮するために~する
・人材育成と変革視点:新しい~のサービスを開発し立ち上げる、人材育成で~をおこなう
というような形で考えて、そのゴールを設定していくとよいでしょう。
参考までに、BSCと紐づけて目標値を設定するとき、その目標値をKPI(経営指標)といいます。
経営目標の見直し
この後も引き続き計画を作っていく中で、月次での財務計画を作っていくところまでやっていきますが、具体的な動きを数字に展開した時に、ここで立てた計画値と差異が生まれることが出てきます。
その差が大きい時は、目標値の見直しを行うことになりますが、後日、財務計画の策定のところでそのお話はしたいと思います。