戦略と戦術
2017/05/02
戦略と戦術
前回まで書いてきた内容を整理しますと、経営理念を確認、現状を分析し、理想と現実のGAPを見つけて課題を認識しました。そして、その課題解決に向けて、大きな方向性を決めて、目標を設定してきました。
ここまでできたら、次は具体的な作戦を練っていきます。いわゆる、戦略や戦術を練っていくわけです。
戦略というと、経営戦略、事業戦略、営業戦略等様々なものがありますが、考慮する範囲が広いか絞ってかの違いであって、基本的には考え方は同じで大丈夫です。
ここで、戦略と戦術について違いをまとめておきましょう。
戦略と戦術の違い
- 戦略
方針を達成するための具体的な作戦です。
定めた方針に対して、1年をかけて(場合によっては数年かけて)「何をしていくのか」「どんなことをやっていくのか」ということを決めていきます。
例えば、「新規顧客の開拓」が方針として定められていれば、「インターネットの活用強化」とか「顧客リストの活用」など、「ある程度の大きな決めごと」を設定していきます。
この「ある程度の大きな決めごと」が、戦略になります。
- 戦術
立てた戦略をより具体的に進めていくためにやることが戦術となります。
月・日単位や四半期、半期などでより詳細な行動を定めていきます。「アクションプラン」とも言います。
上で出した例について戦術を上げてみると、「インターネットの活用強化」という戦略に対して、「ホームページの定期的更新」「SNSによる情報発信」とか、「顧客リストの活用」という戦略に対して、「顧客のランク付けとDM発信」「誕生日キャンペーンなどのイベント実施」というように、具体的に考えていきます。
できれば、あげた戦術に対しては、「いつ・誰が・どのように」まで落としこめるとよいですし、頻度やタイミングなど具体的に作っていけるとなおよいと思います。
いざ戦略・戦術づくりへ
戦略や戦術を作っていくときの掘り下げ方を上げていきましょう。
①課題や方針から掘り下げる
②SWOT分析のマトリクスから掘り下げる(クロス分析)
③市場とサービスのマトリクスから掘り下げる(アンゾフの成長ベクトル)
②③はよく教科書にも出てくる話ですが、やはり1番重要なのは、①「課題や方針から掘り下げる」から考えられる作戦になると思います。
現場や直接かかわっているところで感じている課題に対して何をやらなければいけないかということは、戦術までは見えていなくても、大きな方向性やこんなことをやったほうがよいということを、経営者であれば8割、9割は心の中に留めていると思います。
まずは、その内容を直接洗い出すのが先決です。
それと、1人で悶々と考えるよりは、従業員がいれば従業員を含めて洗い出していくなど、自分たちの事業を知っているメンバーを入れて複数人で考えていくとより多面的に考えていくことができます。
長くなってきましたので、②③については、次回以降に話そうと思います。